板目材を反り・ねじれの少ない材料に
弊社の扉は框、桟、パネルに本来扱いの難しいとされる板目材を使用しています。手間と時間をかけた材料管理と、木が一本一本持っている癖を応用する独自の製造方法により、板目材を反り・ねじれの少ない材料に生まれ変わらせます。
板目とは
年輪の目に沿うように接線方向に切り出した板の表面に現れる木目を板目と呼びます。板目の板には裏表があり、切り出しの際に外辺部側に面していた方が木表、中心部側に面いていた方が木裏となります。板目の材は収縮・変形し易い傾向があり、また木裏に比べ樹齢の若い木表は水分移動が早いため収縮が大きく 縮み易く、割れ易くなります。ウィキペディアより引用
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反り・ねじれを低減させるための材料管理
このように扱いが難しいとされる板目材を反り・ねじれの少ない材料として生まれ変わらせるために、次のような方法を採っています。通常木材は山から切り出した後に製材し、機械による人工乾燥を行い市場で販売されます。
- 製材
- 人工乾燥(含水率15~20% 7~10mm程度の反りが発生する)
- 私設市場にて材料購入
- 1年間、屋外で雨を避けて桟積み乾燥(反りが発生)
- プレーナー(自動手押しカンナ)にかける(反りを削ってまっすぐにする)
- 節の多い材料は、節が目立たないように中央で割り、両面が木表になるように接合する。(下記「反り・ねじれを低減させるための加工方法」参照)
- ひと夏屋内の資材置き場にて乾燥(昼:屋内温度約70℃←→夜:屋内温度約30℃を3ヶ月間繰り返す)
- プレーナー(自動手押しカンナ)にかける(反りを削ってまっすぐにする)
- さらに屋内にて乾燥(1~2ヶ月 0~1mmの反りが発生する)
- 勝手をつける(材料一本一本の性質を見極め適材適所に振り分ける)
- 反りにくい板目材になる(扉を作る材料となる)
反り・ねじれを低減させるための加工方法
木には目のばらつきや節の入り方など、一本一本に癖があります。その癖を見極め、材料によって加工方法や使用する箇所を決定します。そうすることで材料の無駄なく利用することができます。
また、こうした加工によりどれだけ反り・ねじれが低減されたかを確認するため、我社では実際の室内よりも厳しい環境を人工的に再現し、材料や構造の化学的検証を進めています。
環境試験による検証.pdf へのリンク
- 例)節が少なく、目の通った材料では、無垢材のまま、廊下側が木裏になるように製造する。
[ 框材を上から見た図 ] - 例)節の多い材料では、真ん中で割り、反りの程度を確認しながら、張り合わせる。
[ 框材を上から見た図 ]